暴力装置
この「暴力装置」という発言がいろいろと問題を醸し出しているようです。仙谷官房長官だけではなく、石破茂自民党政調会長も以前に同様の発言をしたという事です。
「暴力装置」という言葉は、マックス・ヴェーバー(1864~1920、ドイツの社会学者・経済学者)が1919年に講演したものをまとめた「職業としての政治」という著作の中に書いてあるということのようで、学術的には認められた言葉だということです。
このことについて、私が言いたいことは二つです。一つめは日本語に翻訳した時の問題。百年近く経っているものに対して、従来の日本語のままで良いのかという問題です。
そして二つめは、ヴェーバー理論を越えるような理論を誰も発表することが出来ないのか、ということです。ヴェーバーが生きていた時代と、今は物理的には根本的に違っていると思われます。それと同時に、人間の感性も違ってきているはずです。現代の人間は、二つの世界大戦を経験し、共産主義の崩壊を目の当たりにしたわけです。インターネットという非常に便利なものもあるわけです。にもかかわらず、百年前の理論を有難がっているというのは、私としては非常に情けない。学術というものは、ある意味、過去を否定して進化していくものです。そのために日々精進研究しているはずです。
誰か気鋭の社会学者が、現代の感覚で、軍隊・国家論を理論付けてくれることを期待してしまいます。
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